戸塚パルソ通信@メール 第68号
地域情報
2018年8月
実りの秋に向けて戸塚の浜なし
横浜市の梨は、戦時中にイモ畑などに置き換えられていましたが、昭和20年代に復活しました。港北区とともに、戸塚区はその先陣を切った区です。
昭和40年代に観光果樹造成事業により、観光農園が広がり、「ナシ狩り」がレクリエーションとなりました。
時を同じくして、「横浜ならではの美味しい梨」が模索されます。昭和50年代から「浜なし」の名称を使い始め、平成27年6月に商標登録されました。
農業県ですと品種改良によって美味しい梨を生産しようとするところですが、大都市圏を要する横浜では「既存の品種を、より美味しい状態で消費者に届ける」という方法をとりました。
そのため、収穫期の異なる多品種が「浜なし」として、その旬ごとに出回ることになったのです。
主な浜なしは、「新水」「幸水」「豊水」の、メジャーな3種、いわゆる「三水」です。
○主な品種
新水
主な収穫時期:8月上旬から8/20ごろまで
特徴:果肉が黄色く、甘味がとても強い
幸水
主な収穫時期:8月中旬から9月初旬
特徴:滑らかな舌触りで、上品な甘さ
豊水
主な収穫時期:9月上旬から9/20ごろまで
特徴:果実が大きく、みずみずしい
(おまけ)菊水
主な収穫時期:9月中旬
特徴:新水や幸水は、菊水を品種改良して作られた。さっぱりとした甘さ。
○「浜なし」は、手に入れたら、とにかく早く食べましょう!
なかなかお目にかかれず、幻とも言われる浜なし。JAや各農園の直売所、市民青空市などでしか手に入りません。
その理由は、各農園がその日に見極めた「最高の食べごろの果実」だけを出荷するから。
なので、冷蔵庫で冷やしている時間ももったいない!くらいの勢いで、すぐに食べることが鉄則です。
時々「熟成させよう」と数日様子を見る人がいるのですが、それは、一般の小売店で販売する梨ならば通用する食べ方。 「浜なし」は、売っている、その瞬間がピークです。
時間が経つと、熟成ではなく、劣化します。気をつけて!
美味しい浜なしをぜひどうぞ。
○戸塚区内の浜なし農園(直売所)