戸塚パルソ通信@メール (第9号)
パルソファン図鑑
Vol.003-03
「本当のフレンチ」を表現する味の匠河本智之さん
「フランス料理ってわかりにくいんですよ」
河本シェフがおっしゃいます。
「日本食ならスシ、アメリカならハンバーガー、のような代表的なメニューが、フランス料理にはありません。元々フランスにあった食文化というのは、食料の保存性を第一に考えていて、味も見栄えも二の次でした。それを、ルイ14世の頃に、各国の食文化を融合して、現在のフランス料理を作り上げたのです。悪くいうと寄せ集めなんですね。フランスにしかない、というものがないんです」。
「だから逆に、フランス料理の中に日本的なものを取り入れることができるんです。私も日本の味や素材を取り入れたフランス料理を作りたいと考えています。
飲み物も、ワインだけでなく、日本酒で味わっていただくこともあります。それはフランス料理の基本的な考え方『テロワール』を大事にすることにつながります。
テロワールとは、地元の食材は、地元のものとあわせることが一番良い、という考え方です。」
想逢では、ランチ(11:30〜15:00)に「丼」を提供しています。
気軽に楽しめる金額で、あまり気取らず、フランス料理を体験してほしいと考えた結果、日本人になじみのある丼というスタイルにしたとのこと。しかし、その中身は本格コース料理のメインディッシュに劣らぬ充実ぶり。フレンチ激戦区の鎌倉で、ご当地の奥様方の評判を呼んでいます。
さらには、日本人客以上に、フランス人の観光客が見えられ、多くの方にご満足いただいているそう。
「ゴールデンウィークなどは行列ができてしまい、ご迷惑をおかけしました」という河本さん。フランス人のお客さまは、看板のフランス語の案内を見て、ご来店いただいたのでしょう、とのことですが、意外に想逢の名前は、日本好きなフランス人に知れ渡っているのかもしれませんね?
夜は17:30からディナータイムになります。
想逢のディナーは完全予約制。当日でも、ランチ時間中に声をかけていただければ対応可能、ということですが、
「当日では席が埋まっていることが多いので、出来れば、一週間前くらいには、予約していただきたいですね」
想逢・河本シェフの、本場フランス料理を堪能したい方は、余裕を持ってご予約を。