戸塚パルソ通信@メール 第109号
戸塚宿を行く(歴史探訪)
vol047-01
寅年にお詣りするなら毘沙門天霊場(1)
令和4年(2022年)は寅年です。
■寅年と毘沙門天
虎は毘沙門天の使いとされていて、寅年は毘沙門天の年。普段の年よりご利益が大きいといわれます。
宝蔵院の毘沙門天
清源院の毘沙門天
毘沙門天のお使いが虎であるとするのは、意外にも日本だけのようです。
伝承によれば、蘇我氏と物部氏が、仏教の受け入れで争った時、蘇我氏側についた聖徳太子が四天王の像を刻んで戦勝祈願を行いました。中でも戦いの神である毘沙門天の霊験はあらたかで、蘇我軍は物部軍を破り、仏教を日本に受け入れることが出来たといいます。
聖徳太子がその像を刻み、祈祷したのが寅の日、寅の刻だったことから、毘沙門天は寅の日にお詣りすると良い、と言われるようになり、やがて毘沙門天のお使いは虎であるとされた、とのこと。
大阪の信貴山に収められ、日本三大毘沙門天の一つに数えられている毘沙門天像が聖徳太子が刻んだものだとされています。
ちなみに、毘沙門天と虎のエピソードを取り上げた文書の中には、「寅の年、寅の日、寅の刻」とするものがありますが、聖徳太子(厩戸皇子)が参加した蘇我氏と物部氏の戦いは587年の丁未の乱なので、干支は未(ひつじ)です。
令和4年は寅年なのはもちろんですが、元日が寅の日。また、寅の月=1月とされていますので、「寅年寅の月が寅の日から始まる」という、最強パワーの一年なのです。今年のお正月は、毘沙門天様にお詣りするのが大吉かもしれません。
■戸塚近隣の毘沙門天
・宝蔵院/清源院(戸塚宿七福神めぐり)
・真照寺(横浜磯子七福神)
・徳善寺(瀬谷八福神)
・宝戒寺(鎌倉江ノ島七福神)
・伝心寺(金沢七福神)
・東福寺(鶴見七福神)
次回は戸塚宿七福神めぐりの毘沙門天、宝蔵院を巡ります。
●宝蔵院
●清源院