戸塚宿を行く

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戸塚パルソ通信@メール 第50号

戸塚宿を行く

vol.020-2

戸塚宿とともに歩んだ古刹海藏院 2

海藏院の山門は、2017年1月現在、大改修中です。その様子と、調査で判明した貴重なものを特別に公開していただきました。上の写真は改修中の山門の様子です。

( ◀ 海藏院(1))

工事前の山門。赤いトタン屋根が印象的でした。布袋尊が山門前に鎮座していますね。 よく見ると傷みがわかります。 江戸時代に建てられ、何回か補修を重ねてきたと伝えられる海藏院山門。
屋根材の崩落や雨漏りのため、抜本的な改修を行うことになりました。
解体調査したところ、屋根内部から棟札が発見されました。
それによると創建は天保11年(西暦1840年)で、177年前です。 しかし、さらに調べたところ、本当の創建は江戸時代初期に遡る可能性が出てきました。
下のリンクをご覧ください
松本社寺建設さんの見解
頭貫という部材が「ひとつだけ」1600年代と思われるものが使われていたとのこと。
この山門は、戸塚宿の開設とほぼ同時に建てられた可能性があるのです。
また、京都五山の上(別格)南禅寺と関係がある可能性も出てきています。
とても高い格式を誇っていたことが類推されるのです。

赤いトタン屋根はおそらく明治の改修で葺かれたもの。

トタンは金属をサビから守るメッキ技術で作られるもので、明治時代、造船工場などで盛んに用いられた最先端技術でした。京浜工業地帯と、造船所があった横須賀を結ぶ場所にある戸塚。お寺の修理にも、モダンな技術を用いたものと考えられます。

そして、山門から取り外された龍。 左甚五郎作と言い伝えられていますが、真偽は不明。しかし、十分信じられる迫力です。
改修されて、どれほどの輝きを取り戻すのでしょうか。

○海藏院山門・平成の大改修「銅版葺浄財募集」

海藏院山門は、非常に高い技術と格式で作られたことがだんだん明らかになっています。きちんと改修、維持して行けば文化財として十分な価値をもつとの意見も出てきています。
今回発見された棟札には、江戸、明治の時代の、創建、改修に関わった方々の名前が記されていました。
山門改修は、100年、200年先にまで残すことができる事業です。

今回の平成の大改修に当たって、山門は銅版葺の屋根とすることになりました。銅版一枚千円よりのご志納(寄付)で、銅版に後世へのメッセージを書いていただけます。海藏院では、戸塚にゆかりのある方々のご参加を、広く募られています。ご縁を感じた皆様は、ぜひご参加ください。

お問い合わせはこちらから

○山門完成計画図

○海藏院

関連サイト
海藏院公式ホームページ
戸塚花観音墓苑