戸塚パルソ通信@メール 第133号
戸塚宿を行く(歴史探訪)
vol061-6
主要道をつなぐ横の道ほしのや道を歩く(6)
■星谷寺・到着です。
※大きな仁王像がお迎えしてくれました。
■見事な銀杏の巨木です
本堂
星谷寺は、奈良の大仏を建立した聖武天皇の時代、行基が「金光星の如く」山谷が煌めいたのを見て、聖観音像を刻み、お堂を建てたのが始まりとされます。その後、平安時代中期、令和6年の大河ドラマにも登場する花山法皇が関東巡行の折、坂東三十三箇所の八と定められたということです。
■星谷寺には星の谷観音七不思議という、7つの「不思議」があったと言います。
不思議の1「撞座一つの梵鐘」
この鐘は嘉禄三年紀梵鐘といい、国指定の重要文化財になっています。全国で50番目、関東以北だと2番目に古い梵鐘です。通常は前後二つある撞座(つきざ)が一ヶ所しかなく、「奇鐘」と言われていました。
不思議の2「根下がり紅葉の老木」
現在は枯れてしまったようです。触れるとお乳の出が良くなると言われていたそうです。
不思議の3「観音草(別名田村麻呂草)」
この修行大師像のあたりに観音草が生えていたらしいです。霊験あらたかな薬草で、坂上田村麻呂の病を癒したとも伝わっています。
不思議の4「星の井戸」
寺名の由来にもなった「星の井戸」。あまりにも深く暗いので、昼間でも、井戸の中の水面に星が写っていたと言います。
現代は、どうでしょうか?。
不思議の5「咲き分けの散り椿」
市の指定の重要文化財になっています。一つの株から何種類もの花が咲くので「咲き分け」、椿なのにはらはらと花びらが散るために「散り椿」と呼ばれています。
不思議の6「楠の化石」
現存していません。振ると水の音がしたということなので、メノウのようなものなのかも知れません。
不思議の7「不断開花の桜」 墓地の中に大きな桜の古木があります。たまたま、桜の花は咲いていなかったようです。
こちらは、市の指定重要文化財「宝篋印塔」
江戸時代の宝暦13年(1763)に建立され、関東大震災で一度倒壊しましたが、復旧したものです。
謎と歴史に包まれた星谷寺。詳しく探れば、もっと色々な発見があるかもしれません。
■星谷寺